<はじめに>
ツツジの品種にクルメツツジがあります。クルメツツジの歴史は江戸時代まで遡ります。このクルメツツジは現在、久留米市花にもなっています。よって、久留米市はツツジを観光資源の一つと考え、関連施設を作り、様々な事業を行っています。
今回上位に挙げた3施設は、いずれも甲乙つけがたいほど素晴らしく、それぞれに秀でた特徴があり、見る人によって、きっと評価が分かれると思います。
また、久留米ではツツジが公共施設、公園や道路沿いなど至る所に植えられており、かなり身近に感じられる花でもあります。
第1位 久留米百年公園
この公園は、本ブログで幾度となく取り上げている公園です。地名は同じく百年公園で、ツツジだけではなく桜の名所にもなっており、久留米市民に広く愛されている公園です。
久留米中心部に近く、また近隣に観光施設がたくさん存在することも、多くの人が訪れる要因になっています。桜やツツジが満開になる頃は、凄い人出になります。
ツツジの総数は、約12万本です。数だけで言えば、久留米では一番多い施設になります。利便性やロケーションを含めて、総合評価で私は一番のおすすめとしました。
久留米市が市制100周年を記念して作った公園です。堤防沿いの菜の花、桜並木、大勢を収容できる芝生広場を含めて、随所に工夫があり、訪れる人の心が癒される設計となっています。
第2位 久留米市世界のつつじセンター
このセンターは、久留米市山本町にあります。園内には現在、ツツジ類が約1,000品種11,000本が植栽されています。(整備時点では、約1,600種21,000本あったと観光案内には記されている)
久留米では唯一ツツジ類だけを集めた施設です。従って、園内には所狭しとツツジがたくさん植えられています。上手に設計され、ツツジが整然と配置されており見事です。
当然のことながら、クルメツツジが一番多く植栽されていますが、他の国内ツツジや海外ツツジもとても綺麗です。満開の頃のセンターは綺麗という表現では足りないくらいに、凄いし素晴らしいです。
総合評価では久留米百年公園に一歩譲りますが、純粋にツツジだけを評価すれば、このセンターのツツジが一番です。
第3位 久留米森林つつじ公園
久留米の代表的な観光名所である高良山にあります。場所は久留米市御井町になります。久留米森林つつじ公園には、ツツジが100品種61,000本も植栽されています。
この公園の一番の特徴は、スケールの大きさです。ツツジの株はどれも大きくて、見応えがあります。「かくれんぼ」しようものなら、見つけることは困難でしょう。手入れも行き届いていて、色とりどりのツツジは長時間見ていても飽きません。
この公園からは久留米の街が一望でき、ツツジの綺麗さと相まって、爽快な気分にさせてくれます。また、高良山は登山道が整備されていますので、多くのハイキング客がいます。高い山ではありませんので、ハイキング客には高齢者が多いように感じます。
それからもう一つ、この公園内には夏目漱石の句碑が設置されています。明治30年に漱石が高良山を訪れ、俳句を残しています。句碑は、少し上ったところにあります。
第4位 久留米つばき園
久留米市草野町にあります。名称は久留米つばき園ですが、実はツツジもたくさん植栽されています。500品種2,000本もあります。
ここは高台にあって眺望も良く、素晴らしい場所にあります。そして、赤、白、ピンクなど鮮やかな色をしたツツジが訪れる者の心を和ませてくれます。
ここはツツジの名所としては、ほとんど取り上げられませんが、ツツジの植栽数も多く、綺麗で見どころもあり、他の名所と比較してもそれほど遜色はありません。
ただ、残念なことは訪問者が少ないことです。ここにはツツジ以外にもメインであるツバキ、カエデ、ウメなどが植えられていて、私は花が咲く頃に都度訪れていますが、いつも人が多くありません。もったいないなあ、と感じます。
第5位 筑後川つつじ公園
この公園は、久留米市東櫛原町にあります。筑後川堤防敷きに、クルメツツジを中心に約30,000本が植えられています。堤防上には車道がありますので、観賞する際には注意が必要です。
ツツジは、かなり広範囲に渡って植えられています。ただし、迫力が足りません。道路沿いということもあって、あまり目立たないようにしているのかもしれませんが、一考の余地はあります。
筑後川河川敷には広い駐車場、この公園内には休憩所やトイレがきちんと整備されています。施設整備の面では、よくできていると思います。
久留米つばき園と同じく、ここも行政のPR不足を感じます。私も最近になって、この公園の存在を知りました。久留米市民でもご存じない方は多いと思います。