<はじめに>
久留米には有名な神社が幾つかあります。これまでに紹介した神社は、高良大社・水天宮・篠山神社の3つですが、この久留米宗社日吉神社もそれらに匹敵するくらいに有名な神社です。
私の子供の七五三でもこの神社にお参りし、大変お世話になりました。
この神社は久留米市日吉町にあります。街のど真ん中に位置し、交通の便が抜群に良いです。電車・バス・車のいずれを使っても訪れることができます。
ただし、神社敷地や駐車場は狭いので、多くの車は停められません。しかし、近隣に有料駐車場がたくさんありますので、心配は不要です。
概要と歴史

ホームページによると「久留米宗社日吉神社は、平安時代の終わり治承年中に久留米の土豪・松田庄左衛門が笹山という場所を開き、その館の守護神として祀られていた」のが始まりのようです。
松田の館後には、その地を治めた有力者が居城し、その有力者たちも時代の移り変わりと共に幾度となく変遷しています。
最終的には有馬氏が新城郭普請のときに、二の丸にあった山王社を現在地の日吉神社に移したと久留米市史などには記されていて、そして現在に至っています。
また、第4代久留米藩主(有馬頼元)の時代に、城下町随一の社という意味で「久留米宗社」という称号が付けられたということです。
なお、滋賀県大津市坂本にある日吉大社が御本社となります。
御祭神は伝説の神様
御祭神は大山昨命
大山昨命は、古事記に出てくる伝説の神様です。ウィキペディアによれば、山の地主神であり、農耕(治水)を司る神と記されています。
相殿坐神は菅原道真公
主祭神は大山昨命ですが、菅原道真公を合わせて祀ることから、相殿神と呼ばれます。
菅原道真公については、もう説明するまでもありません。誰もが知っている学問の神様です。
奉安神は以下の通り
豊宇気比賣神、瓊瓊杵尊、天兒屋根命、太玉命
各種祈願


何でもありますね。神様のご加護に預かろうと、皆さんいろんな願いを掛けに来ています。
良縁祈願、子授祈願、安産祈願、開運厄除け、災難厄除け、星厄除け、交通安全、家内安全、商売繁盛、お宮詣り、七五三詣、年祝い祈願(還暦)など。
本殿が西を向いている理由
通常、神社の向きは南か東を向いていますが、この神社は西を向いています。これは城下町の最東南から広く久留米の街並みを望み、市中を保護するためと言われています。
早い話、場所の問題なんですね。久留米城二の丸から御遷座された日吉神社が城下町の最東南に位置していたから、ということですね。
この神社の特徴でもある産霊宮とは


狭い境内にもかかわらず、産霊宮、稲荷神社、月読宮なども祀られています。当然のことながら、所狭しという状態で並んでいるので、最初私は驚きました。
それぞれに意味はあるのですが、中でも女性の守り神さまである産霊宮は、久留米宗社日吉神社の大きな特徴の一つと言えるかもしれません。
ホームページを見ると、女性の守り神さま、婦女子守護、という言葉が並んでいます。私は他の神社で、これらの言葉を聞いたことがありません。
産霊宮は、縁結び・子授け・安産の神様です。また境内にある雄銀杏と雌銀杏の2つの木は、四百年以上も寄り添い、毎年多くの実を産みむすぶことに因み、夫婦円満・良縁結び・子授け・安産の御神木となっています。
雄銀杏と雌銀杏の2つは、夫婦銀杏と呼ばれていて、ホームページでは 上記の祈願をされた後、必ず産霊宮と夫婦銀杏にもお参りください、と記されています。