<はじめに>
第1位~第3位までは、久留米でも古い歴史や独特の地形を持つ場所にある桜を選びました。春が到来すると桜が彩りを添えて景色が広がり、さらに素晴らしい場所となります。
第4位以降は、久留米市民であれば誰でも知っていて、大勢の人が集う場所を選定しました。但し、第7位だけは意外と知らない人も多く、隠れた名所と言えるかもしれません。
ランキングについては 人それぞれ価値基準が異なり、皆様からお叱りを受けそうです。
これは順番が違うだろう、いや このランキングは妥当だ、などと喧々囂々楽しみながら 次回の花見の予定を立てて頂ければ嬉しいです。
なお、この記事に掲載している桜は、過去に撮り貯めた多くの写真の中から厳選しています。記事を書いている今は、桜の季節ではありませんので どうぞご了承ください。
また、桜の写真をたくさん掲載していますが、実際に見る桜はもっと綺麗ですから、ぜひお気に入りの場所を選定して 訪ねてみてください。
第1位 久留米城跡

久留米城跡は久留米市篠山町にあり、JR久留米駅から1kmほど離れています。道路はキチンと整備されていますので、安心して徒歩で行くことができます。
もう本丸などの建物はありませんが 石垣だけが残っていて、久留米の歴史遺産とも言える この城跡に映える桜は何とも言えません。歴史に寄り添う桜は、胸に迫るものがあります。


このお城は久留米藩・有馬氏の居城として知られていますが、明治時代に久留米藩難事件が起こり廃城となってしまいました。
よって、久留米城は取り壊されることになったのですが、全てが解体される前に 地元実業家の尽力により、石垣だけをかろうじて残すことができました。
この石垣が無ければ、久留米城は跡形もなく消え去っていたことでしょう。地元実業家には感謝、感謝、感謝です。


現在 久留米城跡には篠山神社が建てられています。地域の復興と安寧の願いが込められ、1879年(明治12年)に建立されました。
また城跡の中には有馬記念館があり、有馬家ゆかりの歴史資料が展示されています。この記念館は1959年(昭和34年)に、当時のブリヂストンの社長・石橋正二郎氏から寄贈されました。

久留米城跡と篠山神社につきましては、その歴史を紐解いた別記事がありますので ぜひご一読ください。→その記事はこちら
第2位 浦山公園

浦山公園は久留米市上津町に位置し、二軒茶屋バス停を降りて直ぐのところにあります。広くて大きな駐車場が用意されていますので、車で来場しても全く問題ありません。
この場所は小高い丘になっていて、とても起伏が激しい公園です。約70本のソメイヨシノが植えられていますが、実際に訪ねてみると もっと多いように感じます。


この公園は私が大好きな公園です。大きな池が幾つもあって、広々として自然豊かな公園です。又いつ行っても綺麗に整備されています。
ここには ローラースライダーなどの大型遊具や22基のアスレチックなど多数が設置されていますので、本当に家族で楽しめる素晴らしい場所です。
ここは桜の季節ではなくても お勧めの公園ですが、桜があれば さらに魅力が倍増します。写真を見て頂ければ納得されることでしょう。


園内には2つのウォーキングコースが設定されています。いつ行っても汗を掻きながら 一生懸命ウォーキングしている人を見かけます。
アップダウンが凄く激しいですから、かなりハードなコースが出来上がっています。私も一度挑戦してみたいなあと思いながら、まだ実践できていません。
それ以外にも、バックネットを兼ね備えた多目的広場、古墳群、野鳥の森などがあり存分に楽しむことができます。
しかしながら、この公園は街外れにあり、何時も人があまり多くないので、少々もったいない気がします。

最後にもう一つ、公園の頂上からは久留米市街を一望することができます。結構広範囲が見えますので、この公園が高い所にあるんだ ということが実感できます。
第3位 発心公園

発心公園の場所は久留米市草野町で、JR筑後草野駅から徒歩20分ほどの距離にあります。ちょっと交通の便が悪いのが難点です。
ここは高台にあって、とても眺望が良い公園です。ソメイヨシノを中心に 約170本の桜が植樹されています。
ここから見下ろす風景と桜が織りなす景観は、言葉では言い表せない美しさがあります。
この公園は久留米でも有数の桜の名所です。観光案内を見れば、必ずと言って良いほど発心公園の名前が出てきます。


草野町はとても歴史のある町で、観光名所が多数存在します。草野歴史資料館、山辺道文化館、久留米市世界のつばき館、久留米つばき園などです。
気になる所があれば、この公園だけではなく 少し足を延ばしてみるのもお勧めです。
また、ここには明治の文豪・夏目漱石が訪れていて、当時詠んだ俳句が句碑として残されています。「松をもて囲ひし谷の桜かな」
夏目漱石には大学時代に、久留米出身の親友がいました。その名を菅虎雄と言います。彼との縁で漱石は久留米を幾度となく訪れています。

発心公園で「満開の桜」を撮影した日の天候は、あまり良くありませんでした。素晴らしい眺望をお届けできなくて、とても残念です。
第4位 久留米百年公園

久留米百年公園は久留米市百年公園(これは地名)にあります。ちょっとややこしいですね。そして、ちょうど入口のところに 百年公園バス停があります。
川沿いに約200本の桜が植樹されていて、久留米では とても有名な桜の名所です。また、この公園には桜だけでなく、ツツジが約12万本も植えられています。
すなわち、ここは桜とツツジの両方で有名な公園なのです。よって、3月から4月にかけては多くの観光客が訪れます。


唯一難点を挙げるとすれば、駐車場です。元々 駐車場は広くて平時は問題ないのですが、桜・ツツジの季節だけは大変です。来場者がビックリするくらい多くいて、とても困ります。
駐車場の空きがほとんどないのです。実際に私は長い行列につかまってしまい 途中で断念して、近くの中央公園まで車を停めに行ったことがあります。
桜並木に沿って かなり大きな芝生広場があり、そこにレジャーシートを敷けば くつろぎながら綺麗な桜を存分に堪能できます。
実際に、大勢の家族やグループが はしゃぎながら楽しんでいる様子は 微笑ましくもあります。
ただ 中には、羽目を外し過ぎる家族やグループも時々見掛けます。できる限り 周りの人たちには迷惑を掛けないようにしましょう。

また、この百年公園は桜・ツツジが無い時でも 大きな花壇そして広場があって、家族で十分に楽しむことができます。レストランもあって大変便利です。
第5位 小頭町公園

小頭町公園は久留米市小頭町に位置し、六ツ門バス停から徒歩5分ほどの距離にあります。地下に有料駐車場がありますので 車で来場することも可能です、が。
桜の季節の地下駐車場は直ぐに満車になりますので、車は避けた方が無難です。元々キャパが少ないですから。
但し、 附近には有料駐車場がたくさんありますので、少し歩くことを許容されるのなら 問題はありません。
この公園には 約100本の桜が植樹されています。街のど真ん中にあって、多くの花見客が訪れることから、多くの露店が並びます。親子共々楽しそうで、見ていると温かい気持ちになります。


夜間 ライトアップされることがありますので、昼夜を問わず大勢の人が訪れます。人が密集し過ぎていて、時々窮屈に感じることがあります。いずれにせよ久留米を代表する桜の名所の一つです。
公園の中心はグラウンドになっていて、時々 少年野球をやっています。桜に囲まれて野球をするとは本当に贅沢ですね。ただ当人たちは何とも思ってないでしょうが。
なお園内には普通にブランコや滑り台がありますので、普段は小さいお子さんを連れたお母さん達をよく見かけます。

この公園の南側は、和風庭園及び広場になっています。ですから、全体としては結構広い公園であると言うことができます。
ただ私は和風庭園及び広場では、あまり人を見掛けません。たまたま だったのかもしれませんが、一考の余地はあると思います。
第6位 石橋文化センター

石橋文化センターは久留米市野中町にあり、久留米でも特に有名な観光名所です。西鉄久留米駅からバスで5分、徒歩で10分ほどの距離にあります。
美術館、図書館などの文化施設と共に広大な庭園を持ち「ななつの花めぐり」と題して、その季節を代表する花々がたくさん植栽されています。
春を告げる桜も例外ではありません。約150本の桜が植えられており、多くの観光客を楽しませてくれます。


先述しました「ななつの花めぐり」ですが、桜以外にもウメ・ツバキ・春のバラ・ハナショウブ・秋のバラ・紅葉などがあります。
それらの花々を、一年を通して 四季を感じながら鑑賞することができます。素晴らしいですね。
また、上記以外にもスポットで コスモスなどその季節を代表する花々が花壇を彩ることがあり、多くのスタッフが精魂込めて手入れをされています。感謝しかありません。

石橋文化センターには、楽水亭というお洒落なカフェもあります。そこで、適度に休憩を取りながら 美術館や日本庭園(素晴らしい庭園です)などを巡ることも お勧めです。
第7位 御塚・権現塚古墳

御塚・権現塚古墳は久留米市大善寺町にあります。西鉄大善寺駅から徒歩15分ほどの距離です。駐車場はありますが、非常に小さくて不便です。
古墳という名称が影響しているからなのか、ここはあまり注目されている場所ではありません。よって、意外と花見の穴場だと言うことができます。
桜の季節、ここでは花見を楽しむ たくさんの家族やグループで賑わいます。桜の木は結構大きくて、下にレジャーシートを広げれは 楽しい宴が始まります。


ただ正直に言いますと、ここで楽しめるのは桜だけです。古墳めぐりが趣味の人は別ですが。やはり、桜の季節以外は あまり人を見かけません。
ちなみに、御塚は前方後円墳で全長125m、権現塚は円墳で全長150m。5世紀後半から6世紀前半代に築かれたものと推定されています。

桜の木は結構大きくて立派 どれくらいの人が訪れているのかは分かりませんが、やはり駅から少し遠く、駐車場も小さい、というのが人を遠ざけている要因だと思います.
第8位 諏訪野町公園

諏訪野町公園は久留米市諏訪野町に位置し、JR南久留米駅から徒歩5分ほどの距離にあります。サンリブ久留米の横の道を 国道3号線に向かって真っすぐに行くと分かります。
この公園の特徴は、真ん中に大きな池があり その池を囲むようにして桜の木が植えられています。とにかくスケールの大きな池で、名前を童女木池と言います。


他の大きな公園と同様に この公園にも絶好の散歩コースが作られています。車を気にすることなく安心して散歩することができます。
コースは池を囲むようにして かなり長いので、桜もそれだけ多く植樹されており、桜の季節は素晴らしい散歩コースとなります。

池と共に桜のスケールも大きいのですが、桜の無い季節は ちょっと寂しい感じがします。折角の広い公園ですから、もっと集客できる工夫をしたら良いのになあ と思います。
第9位 鷲塚公園

鷲塚公園は久留米市荒木町に位置し、高良台バス停から徒歩5分ほどの距離にあります。
陽光桜とソメイヨシノ合わせて約150本の桜が植樹されています。この2つの桜は残念ながら、同時に楽しむこと難しいと感じます。
それは花咲く時期が異なるからです。その代わりに長期間 花見を楽しめるというメリットがあります。また夜間点灯されることがありますので、夜桜を鑑賞することも可能です。


鷲塚公園の近くに荒木中学校があります。実は この中学校のグラウンドの周りに 大きな桜の木がたくさん植えられていて 結構見応えがあります。
別に観光名所ではありませんから 写真等は省略しますが、実はこのように隠れた桜の名所がたくさん存在します。機会があれば又取り上げたいと考えています。

この公園も諏訪野町公園と同様に、桜の季節が終わると一気に寂しくなります。何かできないものか、といつも考えます。
第10位 三本松公園

三本松公園は久留米市日吉町にあります。本町バス停から徒歩2分ほどです。久留米市役所に近く 大きな通りに面しているので、場所がとても分かり易い公園です。
公園の規模はそれほど大きくありませんが、花を咲かせる樹木は桜だけではなく、ツツジ、ハナミズキ、また日本では大変珍しいカタルパの木などが植えられています。
特にカタルパの木は北米原産で、ハンドベルのような可愛らしい花を咲かせます。


昼間は高齢者の利用が多いように感じます。ベンチに座って、くつろいであります。とても癒される公園です。
すぐ傍に文化街がありますから 夜の治安は保証できませんが、昼間は都会のオアシスとも言える場所です。滝を模した造形物などが設置されていて、私が気に入っている公園の一つです。
番外編 浅井の一本桜

浅井の一本桜は久留米市山本町にあります。JR善導寺駅から徒歩30分ほどの距離です。桜の季節は、臨時に開設される有料駐車場も利用することができます。
一本桜は 高さ18mの山桜で 樹齢は100年以上と言われています。久留米市の保存樹木に指定されており、毎年 多くの観光客が訪れます。
開花時期はソメイヨシノより1週間程度遅れるのが通常のようで、訪問時期については注意が必要です。
一本桜と 池に映る姿との対比は素晴らしいのですが。他の名所との比較が難しく、番外としました。「浅井の一歩桜」ファンの方には 大変申し訳ありません。


夜間はライトアップされることもあるようですが、暗くなると足元が危なくなるので、初めての方は避けた方が無難です。
