久留米の山を明治の文豪が訪れている
久留米の山と言えば、高良山が一番有名ですが、実はこの高良山は耳納連山の一部でもあります。眼下には筑後平野が広がり、そこを悠然と流れる筑後川を一望することができます。
久留米の川と言えば、やはり代表するのは筑後川ということになります。阿蘇山を起点として、九州の4県を流れ有明海に注ぐ、全長143kmにも及ぶ九州最大の河川です。
この記事は、久留米の山を代表する「耳納連山」と、久留米の川を代表する「筑後川」の紹介となります。
実は 明治の文豪・夏目漱石が旧制第五高等学校の教授時代に 何度か久留米を訪れ、耳納連山にも登っています。
その漱石が歩いた山道については「漱石の道」と命名され、漱石が詠んだ俳句が現在、 展望のきく場所に句碑として建立されています。
「久留米ランキング・久留米の公園 私のおすすめベスト5」と「久留米観光名所・特色のある公園1」の中で、句碑の一部を紹介しています。
多くの山が連なる耳納連山
東西30kmにも及ぶ耳納連山には、高良山、兜山、耳納山、発心山、鷹取山などが含まれます。耳納連山は、屏風のように切り立って見えることから、別名「屏風山」とも呼ばれています。善導寺町から田主丸町にかけては間近で、雄大かつ迫力のある「山の姿」を仰ぎ見ることができます。
久留米市民なら誰でも知っている高良山

高良山は、耳納連山の最西端に位置する標高312mの山です。この山には登山道がいくつか整備されており、利用する登山客はとても多いです。標高が比較的低く、誰でも登れる山なので、とりわけ高齢者が多いように感じます。
ここで意外と知られていない情報を紹介します。ツツジと言えば 後述している「久留米森林つつじ公園」が有名ですが、実は高良山の中腹に多くのツツジが植栽されている場所があります。

かなり開けた場所に突然現れますので、初めてご覧になる方は大変驚かれると思います。よってツツジの季節に訪れると とても得した気分になります。
初詣が大変な高良大社

おそらく久留米では初詣客が一番多い神社です。私は一度、お正月に自家用車で参拝したことがありますが、大渋滞に巻き込まれて大変な思いをしました。よって、お正月に自家用車で行くことをお勧めしません。
また駐車場近くに鳥居があって、そこから拝殿まで階段を上るのですが、この階段の傾斜がきつく、且つ結構長いのです。高齢者には過酷だなあ、と以前から思っていました。
ところが、最近階段の横にスロープカーが設置されていて、びっくりしました。利用者を見かけましたが、とても喜んでいました。見ている私まで嬉しくなりました。
久留米森林つつじ公園

また高良大社から自家用車で、さらに5分程行ったところに「久留米森林つつじ公園」があります。その名の通りツツジで有名な公園ですが、景色がとても素晴らしく私がおすすめする公園の一つです。
メニューは少ないですが、古風なお店があって軽食を取ることができます。風情があり、眺めも良くてツツジも綺麗、飲食中は何とも言えない気分になります。
耳納連山を背に走る列車

耳納連山の前を久大本線が走っています。この久大本線は、単線でしかも電化区間がありません。要するに写真撮影をする時、邪魔なものがほとんど写り込まないのです。
よって、絵のような素敵な写真を撮ることができます。もちろん、カメラマンの腕にもよりますが。上の写真が善導寺町で撮った写真、下の写真が田主丸町で撮った写真です。

筑後川は九州一の河川
別名「筑紫次郎」とも呼ばれますが、流量が多いが故にかつて大水害を起こしたこともあります。文献によれば、過去420年の間に200回を超える洪水が発生しています。
しかしながら、この川から受ける恩恵は計り知れません。どんなにひどい旱魃(干ばつ)の時でも、久留米は水不足に陥ることはありませんでした。すべて筑後川のお陰です。
むかし福岡市ではたびたび水不足が起きていました。しかし、筑後川から導水管が引かれ 悩まされていた水問題は 現在ほぼ解消しました。福岡市民は今、筑後川の恩恵を受けています。
久留米城跡から見る筑後川

ちょうどこの辺りで、筑後川と支流である宝満川が合流します。筑後川がどれだけ大きい川であるのか、お分かり頂けると思います。
撮影場所である久留米城跡は、私の好きな場所で且つ観光名所の一つでもあります。春は桜、秋は紅葉を存分に楽しむことができます。
水天宮から見る筑後川

対岸は、長門石ゴルフ場になっています。のどかな感じが何とも言えません。値段も手頃ですし、ゴルフ好きにとっては堪らない場所の一つかも知れません。
また、対岸は花火大会の時に、打上げ場所にもなります。久留米では毎年、8月3~5日にかけて「水の祭典久留米まつり」が開催されます。そして、8月5日には花火大会が行われています。
新型コロナが猛威を振るった頃は残念ながら中止されていましたが、2022年に再開されました。ところが、再開された2022年に不幸にも花火の火災事故が発生してしまいました。
その成り行きが大変心配されましたが、安全確認が徹底されて現在も花火大会は続いています。人的被害がなかったことが幸いしました。
筑後川サイクリングロード

筑後川の長くて広い河川敷を利用して、ゴルフ場・野球場・サッカー場などが作られていますが、もう一つ特徴として言えるのが「筑後川サイクリングロード」です。
簡単に言うと サイクリングコースなのですが、結構長くて距離があります。かなり覚悟して臨まないと踏破することはできません。
それぞれの体力、その時の体調に合わせて 時間と距離を決めればよいかと思います。私が利用した時は、天候が良くて風も心地よく とても爽やかな気分を味わうことができました。





