<はじめに>
高良大社は高良山の中腹にあり、場所は久留米市御井町になります。久留米では、代表的な観光名所の一つです。一年中を通して、多くの参拝客が訪れます。
春はツツジ、秋は紅葉といろんな顔を持つ高良山ですが、それらが無い時でも緑色が鮮やかなこの山を愛する市民は数多くいます。
唯一の難点は、近くまで来る公共交通機関が無いことでしょう。普通に観光に来るなら、やはり車を使った方が便利です。
概要と歴史
高良大社は、1600年以上の歴史を持つ由緒ある神社です。高良大社は筑後国一の宮で、地域の中では最も格式が高いとされる神社です。
高良大社は、平安中期の律令の施行規則である延喜式で、「筑後国一の宮、延喜式正一位」として地域筆頭の格式を朝廷から頂き、鎌倉時代までは社殿を建てることはすべて勅裁(天皇による御裁可)によって行われたとされています。
現在の社殿は、久留米藩第3代藩主・有馬頼利公の寄進によるもので、1660年に本殿が、1661年に幣殿・拝殿が完成。これらの社殿は国の重要文化財に指定されており、神社建築としては九州最大級と言われています。
御祭神
本殿に向かって、右に八幡大神、中央が高良玉垂命、左が住吉大神です。
ウィキペディアによれば、高良玉垂命は朝廷から正一位を賜っているものの、記紀(古事記と日本書紀)には登場しておらず、正体が誰かについては諸説があって不明、記されています。
なお、高良大社のホームページにも御祭神に関しては、詳細な説明がありません。御祭神のことを歴史を紐解きながら、時代背景まで含めて考察すれば、説明が長文になり且つ困難と思われ、敢えて説明を避けているものと推察します。
各種祈願
家内安全、商売繁昌、交通安全、安産、七五三、受験合格など、ひと通り揃っています。社殿横には絵馬を掛けるところがあり、参拝客がいろんな願掛けをしています。みんな神様のご加護を期待しているんですね。
スロープカー
昔は鳥居から社殿まで、名物の石段を上る必要がありました。しかも傾斜がきつく、131段もあります。高齢者などには大きな負担となっていました。
そこで、平成の大修理を行った際に、石段横にモノレール型スロープカーが建設されました。2017年12月31日から運用を始め、定員は6名、登り口から境内までを約1分半で結びます。利便性が格段に向上しました。
展望所
展望デッキからは、久留米市内を一望できます。また、デッキ上には身を乗り出さないようにアクリル板が設置されています。安全性も十分に考慮されており、スロープカーも含めて、高良大社の配慮は大変素晴らしいです。
登山道
高良山は標高312mの低い山で、登山道がいくつも整備されています。当然ふもとから高良大社まで徒歩で登ることができます。
また、九州オルレでは、久留米・高良山コースが設定されています。JR久留米大学前駅からJR御井駅を結ぶ全長8.6kmのコースです。途中、高良大社や久留米森林つつじ公園などを巡り、自然豊かな高良山を存分に満喫することができます。